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2026/10/31

今冬、厚別区の生活道路は全域で排雪の試験施工。申請不要・地域負担なし

札幌市は10月28日、今冬の雪対策事業を公表しました。生活道路の排雪のあり方を見直すための「試験施工」が今冬も行われ、厚別区は全域が対象です。パートナーシップ排雪のような申請手続きや、地域の費用負担はありません。

厚別区は全域、約240kmが対象

試験施工の対象は、市内の生活道路全体の約7割にあたる約2,600kmです。東区・厚別区・清田区・西区・手稲区は全域、そのほかの5区は一部の地区が対象で、厚別区は約240kmです。

  • 排雪幅:一般的な8m道路の場合、道路幅の6~7割程度(5m程度)。パートナーシップ排雪(6m程度)より多くの雪を残す想定です。
  • 路面の雪:厚さ10cm程度を目安に排雪します。
  • 作業時期:降雪状況に応じて1月中旬から。
  • 作業の進め方:町内会の区域にとらわれず、降雪や道路の状況に応じて路線ごとに作業します。地域との事前の日程調整は行いません。
  • 申請手続きは不要で、地域の費用負担はありません。

札幌市の資料(2026年6月)では、作業の開始を早めて、作業期間をパートナーシップ排雪の約35日間から約50日間に広げ、排雪が一時期に集中しないようにならす考えが示されています。場所によっては、作業が1回に限らない場合もあるとしています。

昨冬は大雪で中止。今冬あらためて検証へ

昨冬も、厚別区と清田区の全域(約570km)で試験施工が予定されていました。しかし1月25日の記録的な大雪を受け、市は「大雪時の対応方針」のフェーズ3として、生活道路の緊急排雪を行うことを決めました。パートナーシップ排雪を取りやめ、地域支払額を不要として全額市負担で緊急排雪を行ったため、試験施工は中止となりました。緊急排雪は3月7日に完了しています。

札幌市の資料によると、厚別区と清田区では、試験施工に向けて人員や機械の体制を前もって整えていたため、緊急排雪にスムーズに移ることができました。両区の除雪連絡協議会では、町内会からも一定の評価があったとしています。

一方で、スピードを優先し、道路の幅や路面の雪の厚さに一定の水準を設けなかったため、仕上がりに差が出ました。作業の予定日や完了日についての問い合わせが多く寄せられたことも、課題に挙げられています。市は今冬の試験施工で、一定の作業水準を設けること、作業をさらに効率化すること、作業時期を前倒しして排雪をならす効果を確かめることの3点を検証するとしています。

見直しの背景にある、費用負担と担い手の課題

市は見直しの背景として、排雪支援制度を利用する地域の費用負担や不公平感の高まり、在宅介護や宅配の普及による生活道路の役割の変化、除雪に携わる方の高齢化と将来の担い手不足を挙げています。

市が2026年2月28日に開いた市民ワークショップでは、課題や背景について議論した後、「排雪の水準を抑えて、行政が市内全域を排雪する」という方向性を支持する人が、23.3%から44.2%に増え、最も多くなりました。地域の雪対策に協力したいと答えた人も、73.8%から86.0%に増えています(広報さっぽろ2026年6月号)。

今冬の試験施工の後、3月頃にアンケート調査などで作業の「効果」と「影響」を確認する予定です。市は2026年度中に雪対策の「基本方針」をまとめ、2027年度以降、試験施工の結果を踏まえて生活道路の除排雪の手法を決めるとしています。

厚別区の実感を、市全体の判断材料に

雪を多く残すことで車や歩行者の通行に支障はないか。費用負担がなくなることで、地域ごとの不公平感は解消されるのか。厚別区は全域が対象となるだけに、区民の皆さんの実感が市全体の判断を左右します。

この冬、お気づきの点があればぜひお寄せください。いただいた声は議会での質問につなげ、市の答弁とあわせてご報告します。

問い合わせ先

  • 作業の状況など:厚別区土木部維持管理課(厚別区土木センター) 011-897-3800
  • 試験施工の内容について:札幌市建設局雪対策室計画課 011-211-2682

確認した資料

情報確認日:2026年11月1日。昨冬の振り返りと今冬の検証の内容は、札幌市雪対策審議会の除排雪手法小委員会の資料(2026年6月15日)によります。作業の日程や詳細は札幌市の公式案内でご確認ください。